認定看護師についてABOUT CERTIFIED NURSE
認定看護師は、熟練した看護知識と技術を用いて水準の高い看護を実践できると日本看護協会から認めれた看護師です。看護経験が5年以上かつ3年以上は専門分野での看護経験が必要で、協会が定める認定看護師教育を修め、認定看護師認定審査に合格することで取得できる資格です。認定看護師分野は21分野ありますが、当院で活躍している分野は、皮膚・排泄ケア、緩和ケア、がん化学療法看護、感染管理、認知症看護、摂食・嚥下障害看護です。また、特定行為研修終了看護師も活躍の場を広げてきております。
認定看護師育成のための支援体制
- 身分:研修期間中は出張扱い
- 給与:本俸、扶養手当、地域手当、住居手当、一時金の支給額、支給方法は支給要綱通り
- 受講料:全額負担(資格認定証提出)
- 宿泊料:支援無し
- 旅費:往復1回分の交通費支給(研修場所が勤務地以外の場合)
- アドバイザー:認定看護師
上記、支援、補助があります。
認定看護師(スペシャリスト)の紹介
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がん化学療法 認定看護師
看護部
浅野 早苗
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- 活動内容
- ・化学療法を受ける患者さんとご家族への支援
副作用と対処方法の説明
病気や治療への不安への支援
治療と仕事への支援
化学療法によって生じる日常生活上の困りごとへの支援
・看護スタッフへの化学療法看護に関する教育 - 志望動機
- 当時の上司から受講を勧められたことがきっかけで、がん化学療法看護認定看護師コースに進みました。化学療法看護に強い思いはなかったのですが、認定看護師として活動してきて、専門的な知識を持って患者さんやご家族に接することの大切さを感じるとともに、日々貴重な経験ができ、今は勧めてもらったことに感謝しています。
- 一言
- 化学療法は、患者さんとご家族にとってはとても不安で苦痛な治療だと思います。抗がん剤の副作用による苦痛への支援だけではなく、治療や病気によって生じる困りごとなど、患者さんとご家族の思いに寄り添った支援をしたいと思っています。
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皮膚・排泄ケア 認定看護師
看護部
森本 純子
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- 活動内容
- ・専従の褥瘡管理者
・褥瘡回診
・ストーマ外来
・創傷 オストミー 失禁ケアに関するコンサルテーション
・排泄ケア(おむつマイスター)
・WOC看護訪問
・退院後訪問 - 志望動機
- ストーマケアがとても苦手でした。"ストーマケアが上手くなりたい"という一心で皮膚・排泄ケア認定看護師教育課程を受講しました。 私の尊敬する恩師は、ストーマを"バラの花"と言われました。その言葉に感動し、私もそのようにストーマを表現できる人間になりたいと思いました。
- 一言
- 皮膚・排泄ケア認定看護師は、創傷・オストミー・失禁ケアに関するケアを行っています。
・創傷:褥瘡(床ずれ)、術後創、スキンテア等
・オストミー:ストーマ、瘻孔
・失禁:爛れ等の皮膚障害、おむつ等
患者さん、ご家族、医療従事者の皆様と共に"喜び""笑顔"になれることを願っています。
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感染管理 認定看護師
看護部
中野 隼
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- 活動内容
- 院内環境を整え、感染症から患者さん・職員を守ります。
・院内ラウンド、環境整備
・感染症発生状況調査
・抗菌薬使用状況調査
・感染対策教育
・感染対策マニュアルの整備
・手洗い教室(保育園・小学校) - 志望動機
- 当初は上司の薦めで研修センターを受験しました。 研修期間中、多くの仲間や先生方と出会いました。その中で、恩師から「大切なものは名に見えない」(星の王子さま)という言葉を贈られました。「感染対策・治療において大切なことは、目には見えない微生物のことをよく知ること。相手を知らないと有効な対策・治療はできない。」私が初めて感染管理に興味を持った瞬間でした。
- 一言
- 微生物・ウイルスも必死で生きようとしています。消毒や抗菌薬に負けないように、バリアを貼ったり、変異したり。そんな見えない相手に、私一人では何もできません。 よって、広島記念病院では、感染対策を職員全員で行います。職員だけでなく、患者さんにも感染対策をお願いすることがあります。対策の意味を全員が理解し、不測の事態に対応し、ひとりひとりが独自の判断で行動できるよう感染対策を推進・サポートします。
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認知症看護 認定看護師
看護部
尾土平 純子
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- 活動内容
- ・認知症ケア加算1の算定
- ・院内の認知症看護領域のケアの広がりと質の向上への支援
- 認知症ケア回診・カンファレンスの実施、認知症患者・介護家族・院内職員への認知症
ケアに関する支援、認知症に関する研修会の実施、認知症ケアマニュアルの整備 - 志望動機
- 近親者に認知症症状が見られるようになり、本人や家族に冷たく当たってしまう時期がありました。
認知症は病気なので仕方のないことだと頭では分かっていても、その現状を受け入れることができず、そんな自分が嫌で何とかしたいけれど、どうしたら良いか分からないという葛藤の中、もっと認知症に対して理解を深めることができれば、このような現状を変えることができるかもしれないとの思いから、認知症看護認定看護師を目指しました。 - 一言
- 認知症患者さんへの介入には正解がなく、例え今日上手くいっても明日上手くいくとは限らないと言われています。そのため、私たちは患者さんの言葉や表情・行動を注意深く観察しながら、目の前のその方が今何を想い感じているのかを皆で考えていく必要があります。例え上手くいかなかったとしても、「安心してその人らしい生活を過ごして欲しい」という想いは必ず相手に伝わると思っています。スタッフも含め、患者さんやご家族と一緒に認知症についてこれからも理解を深めていければと思っています。
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摂食・嚥下障害 認定看護師
看護部
武田 温子
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- 活動内容
- ・摂食嚥下機能評価
・摂食嚥下障害患者に対する嚥下訓練の提案と指導
・摂食機能療法算定の推進
・スタッフ教育(研修会の開催、実技指導等)
・継続看護(退院前合同カンファレンス参加、退院後看護訪問)
・歯科衛生士活動の支援、入退院患者の口腔ケア相談と指導 - 志望動機
- 看護師として5~6年が経過した時、ある摂食嚥下障害患者に対し、嚥下訓練・食事摂取方法の工夫を行ったことで、摂食嚥下機能が改善し、自宅へ退院できた事例に遭遇しました。患者さん・ご家族だけでなく、病棟スタッフも嚥下機能の回復に喜びを感じた事例でした。これをきっかけに摂食嚥下障害看護に興味を持ち、もっともっと摂食嚥下障害看護を学び・広げていきたいと思い、摂食・嚥下障害看護認定看護師を目指しました。
- 一言
- 摂食嚥下障害看護は、食物が食べにくい、飲み込みにくい、むせるなど、口から食べることに問題を抱えている人々への「安全で喜びを感じられる食支援」を目指しています。 当院では、嚥下内視鏡検査による嚥下機能評価を実施しており、摂食嚥下障害をもつ患者さまに対し、個別性のある嚥下訓練や食事摂取時の工夫・注意点を提案し実践しております。また、研修会や実技指導等、スタッフ教育にも力を入れており、より質の高い摂食嚥下障害看護ケアの提供を目指しております。 食べることは生きる力になります。安全に美味しくご飯を食べ、いつまでも笑顔で過ごしましょう!!
特定行為研修修了看護師についてABOUT NURSE PRACTITIONER
特定行為研修修了者は、医師の判断を待たずに、医師が作成する手順書により一定の診療の補助(特定行為)を行う看護師です。特定行為修了看護師として活動するためには、実践的な理解力、思考力及び判断力、高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる"特定行為区分"を指定研修機関で学びます。研修修了後は、医師と協働的パートナーシップをとり、医師と看護師の間に立ち、一番良い治療と看護に繋がるよう活動しています。
特定行為研修修了看護師の紹介
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救急領域パッケージ 特定行為研修修了看護師
看護部
小坂 昌隆
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- 活動内容
- ・呼吸器(気道に係るもの)関連
経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整
・呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連
侵襲的陽圧換気の設定の変更
非侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸管理がなされている者に対する鎮痛薬の投与量の調整
人工呼吸器からの離脱
・動脈血液ガス分析関連
直接動脈穿刺法による採血
橈骨動脈ラインの確保
・栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連
脱水症状に対する輸液による補正
・精神及び神経症状に係る薬剤投与関連
抗けいれん剤の臨時の投与 - 志望動機
- 当院は消化器疾患を得意としており、一般急性期病棟と地域包括ケア病棟があり、超急性期病棟では、癌患者さんの手術を多く行っています。当院は救急外来やICUがない病院であり、食道等の侵襲の大きい手術後の呼吸器管理も急性期病棟で行っています。また、呼吸状態の急性憎悪にて呼吸器を装着する方も入院される事があります。他のICU等で人工呼吸器の看護を行っている病院と比べ、当院では人工呼吸器装着患者の状態について医師の診察や挿管チューブの固定テープ変更、口腔ケアなどを行いたくても主治医 が手術や他の患者さんの処置等にてすぐに病室に来るのが難しい現実があります。そのため、今回の特定行為研修に参加し現在の状態についてアセスメントし医師へ状態の報告を行い、指示を受けられる様になりたいと思います。私は人工呼吸器患者さんの看護を行う事が多く、日々資料等確認し知識向上を意識していますが、知識不足を実感しています。そのため、特定行為研修に参加し自己の知識向上および技術向上に努めたいと思っております。 特定行為研修で得た知識・技術を活かし、医師と協力し患者さんへより良い医療・より安全な医療を提供できるように貢献していきたいと思います。
- 一言
- 当院では、特定行為や認定看護師等学びたい事に対して病院がサポートをしっかりとしてくれています。私の様に働きながら自分が学びたい分野を知り、研修に参加する事ができると思います。また、当院には認定看護師や私の様に特定行為研修終了者がいるため、不安な事や分からない事は聞いていただいて、不安や苦手意識を無くせれる様に関わっていきたいと思います。
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特定行為研修修了看護師
看護部
西矢 稔
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- 活動内容
- ・末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入
- 志望動機
- 私は2023年度に栄養に関わるカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射カテーテルの挿入)関連においての看護師特定行為研修を修了しました。院内の特定行為研修を修了した先輩看護師の活躍をみて、私もそういった特定分野でも活躍できる看護師になりたいと思い、特定行為研修の受講を希望しました。研修では臨床推論やフィジカルアセスメントなど医学的知識を学びました。それにより、患者さんを看る視点が深まり、スキルアップできたと感じています。
私が修了した区分においては、末梢留置型中心静脈注射用カテーテル(PICC)挿入ができるようになります。医師からPICC挿入の依頼があったときには、対象の患者さんに特定行為が必要な状態かを十分にアセスメントしてから実施します。特定行為実施のプロセスを通して、看護の質の向上とチーム医療の充実が図れるよう働きかけていきたいと考えています。 - 一言
- 私は看護師6年目で、特定行為研修の受講をするには経験は浅い方だと思いますが、病院からの全面的なサポートがあり、研修を修了することができました。当院は学びたいことを積極的にサポートをしてくれる病院なので、看護師としてスキルアップできる環境が整っています。現在、当院の特定看護師の数はそんなに多くありませんが、今後も特定行為研修の受講を希望する看護師が増えていくように、成果や実績を積み上げていきたいです。