国家公務員共済組合連合会広島記念病院

放射線科Department of Radiology

放射線科について

業務内容

当院の放射線科では主にレントゲンやCT、MRIをはじめとする画像診断にかかわる検査を行なっています。また、血管造影を利用した治療も行なわれています。私たち診療放射線技師は診療用放射線を取り扱う院内のスペシャリストとして、患者さんにより安全な検査を受けていただけるよう努めています。

精度の高い医用画像をご提供できるよう、普段より装置の点検や精度管理を実施しています。そして患者さんに合わせた被ばく低減の努力も怠りません。慣れない検査で不安を抱えておられる患者さんも多いかと思います。疑問に感じることがございましたらお気軽にお尋ねください。安心して検査を受けていただけるよう、サポートいたします。

主な検査・治療と装置のご紹介

レントゲン撮影

検診などでなじみのある、放射線を用いた検査のひとつです。放射線の透過度の差をそのまま画像化します。医療で使用される放射線の量はごく微量であるため、被ばくに関して過度に心配される必要はありません。

消化管造影検査

バリウムなどの造影剤を使用し、食道・胃・小腸・大腸の様子を観察します。消化管の疾患を発見するために行ないます。当院では医師により実施されています。

マンモグラフィ

放射線を用いた乳房の検査です。 乳房を圧迫するため痛みを伴う検査ではありますが、この圧迫によって乳房内が観察しやすくなり、より少ない放射線量での撮影が可能となります。

CT検査

放射線を用いた検査ですがレントゲン撮影と異なり、身体の周り360度方向から放射線を照射して画像化するため、多方向からの観察や3D表示が可能となります。検査時間は5~20分程度が目安です。検査目的によっては造影剤を使用します。

MRI検査

放射線を用いないため、被ばくのない検査です。ただし、体内に金属がある方はMRI対応品であることを確認してからの検査となります。撮影の原理上、工事現場のような大きな音のする検査です。また、撮影部位によっては20秒程度の息止めをお願いする場合があります。検査時間は10~50分と長いですが、得られる情報も多い検査です。CT検査同様、検査目的によっては造影剤を使用します。

骨塩定量検査

骨の密度を測定します。当院では前腕の骨密度測定を行なっており、検査時間は20秒程度と短いです。検査後すぐに測定結果が出ます。前回の測定結果と比較可能ですので、ぜひ健康チェックにご活用下さい。

血管造影検査・治療

放射線科医・外科医・内科医が連携をとり、血管の治療を行ないます。治療部位の血管内に造影剤を注入し、透視撮影をしながら血管塞栓術や止血術を行ないます。

よくある質問

【造影剤について】造影剤はどうして使われるのですか?

CT・MRI検査においては検査目的に応じて、静脈内に造影剤を注入して撮影します。

造影剤を使用することで病変の発見につながり、病変の性状についても詳細な情報を得ることができます。
胃や大腸のバリウム検査のように目的とする臓器に対して、経口的、経肛門的に造影剤が使用される検査もあります。

【造影剤について】副作用はどんなことが起こり得ますか?

一般的な薬剤同様、副作用が発生するリスクを伴います。

造影剤の副作用として、軽度なものでは悪心・嘔吐・掻痒感・蕁麻疹・嗄声・くしゃみ等が挙げられます。また重度なものではショック・心停止・呼吸困難等が挙げられますが、いずれも発現率は3%程度もしくはそれ以下と報告されています。
副作用が生じるかどうかを予測することは難しいですが、リスクとなる要因はいくつか報告されています。一般的に、食物・薬剤アレルギーや喘息の既往歴は副作用が発生する要因のひとつとされています。造影検査前に実施する問診において、副作用発生のリスクを確認いたします。問診の結果によっては、副作用が発生する可能性を下げるための前投薬や、造影剤を使用しない検査への切り替えることも主治医により検討されますので、安心して検査を受けられます。

ペースメーカ挿入中の方の検査について教えてください

検査の際はペースメーカ手帳をご持参ください。

MRI検査は原則禁忌ですが、CT検査に関しましては、ペースメーカの種類によってX線照射の可否が異なってきます。具体的には、ペースメーカの中でも除細動機能の付いたものは装置本体にX線照射ができないため、装置埋め込み部分のみを撮影範囲から外す対応をとります。

リブレ(血糖値測定パッチ)使用中の方の検査について教えてください

リブレ(血糖値測定パッチ)使用中の方の検査について

レントゲン検査…リブレ装着のまま検査可能です。
MRI検査…パッチの内部に金属が含まれているため、MRIの検査をすることはできません。
CT検査…当院では原則、検査前にリブレを剥がしていただくようお願いしています。